保障性商品と貯蓄性商品の違いをわかりやすく解説|保険選びのポイントも紹介
保険加入の目的を明確にしよう
私たちが保険商品を選ぶとき、まず押さえておきたいのが「保障性商品」と「貯蓄性商品」の違いです。
両者はどちらも「お金を支払うことで将来の安心を得る」という点では共通していますが、目的や仕組み、メリット・デメリットが大きく異なります。
この記事では、それぞれの特徴を整理し、どのような人に向いているのかをわかりやすく説明します。
保障性商品とは?
保障性商品とは、万が一の出来事に備えることを目的とした保険商品です。代表例としては、定期死亡保険、収入保障保険、医療保険、がん保険などがあります。
目的はリスクの回避
保障性商品の基本的な目的は「大きな損失を回避すること」です。 たとえば、死亡保険では家族が生活に困らないように、万一の場合に一定額の保険金が支払われます。医療保険では、入院や手術の費用を補償します。
高額な保障を安い保険料で得られる
保障性商品は、高額の保険金を比較的少ない保険料で準備できるのが特徴です。万が一に備える安心料として加入する価値があります。
掛け捨て型が基本であるため、万一の事象がなければ給付は受け取れませんが、リスク回避を重視する人に適しています。
貯蓄性商品とは?
貯蓄性商品は、将来の資産形成や老後資金を準備することを目的とした保険商品です。代表例としては、終身保険、個人年金保険、学資保険などがあります。
目的は資産形成
支払った保険料の一部が積み立てられ、将来まとまったお金として戻ってきます。たとえば、学資保険や年金保険では、満期時に元本と利息を受け取ることで計画的な資金準備が可能です。
保険料は比較的高め
支払った保険料以上の給付金を受け取れる可能性がありますが、掛け捨て型よりも保険料は高くなります。
投資との違いは、保障機能も兼ねている点です。加入直後に万が一のことがあっても、あらかじめ設定した保険金額を受け取れます。利回りは投資商品より低めですが、元本保証や保障がある点で安心して利用できます。
保障性商品と貯蓄性商品の違い
| 項目 | 保障性商品 | 貯蓄性商品 |
|---|---|---|
| 主な目的 | リスクの回避(死亡・病気・ケガの補償) | 将来の資産形成・計画的貯蓄 |
| 保険料 | 掛け捨てで比較的安価 | 積立型で比較的高額 |
| 向いている人 | 万が一の損失を避けたい人 | 将来に向けて計画的に資金を準備したい人 |
| 保障の中心 | 高額リスクの補償 | 積立・返戻金の受取り |
この表からもわかる通り、保障性商品は「万が一の場合の備え」、貯蓄性商品は「資産形成」としての性格が強いことが読み取れます。
ポイント
加入の目的を明確にする
「万が一の保障が必要か」「将来の資金形成が目的か」をはっきりさせることが最も重要です。
加入目的が明確になれば、商品選びの軸ができ、自然とあなたに合った保険商品が見つかります。
保障や貯蓄とのバランスを考える
貯蓄性商品だけに偏ると必要な保障が不足する可能性があります。保障性商品と貯蓄性商品を組み合わせてバランスよく活用することが合理的です。
ライフステージに合わせて見直す
独身、結婚、出産、住宅購入など、ライフステージによって必要保障額は変化します。保障性商品は柔軟に見直すことができる商品を選びましょう。
貯蓄性商品は、無理して保険料が高い商品を選ぶとライフステージの変化によって保険料の支払いが難しくなる可能性があります。無理のない保険商品を選びましょう。
他の資産形成手段との比較も重要
貯蓄性商品は貯金や投資の一手段です。加入の際は、保険商品だけでなく、銀行預金や投資信託などと比較し、最適な方法を選びましょう。
まとめ
- 保障性商品:万が一に備えるための保険。リスク回避重視。
- 貯蓄性商品:将来の資金形成のための保険。計画的な資産準備向き。
- どちらの保険も「ただ入るもの」ではなく、自分や家族の状況・加入目的に応じて選ぶことが重要。
- 多くの場合、両者を組み合わせることで、リスク回避と資産形成をバランスよく実現できる。
まずは、自分にとって本当に必要な保障と資金を明確にし、それに合わせて保険商品を選ぶことから始めましょう。
