【空欄補充】標準生命表2018(死亡保険用)の作成過程

     

標準生命表2018(死亡保険用)の作成過程

空欄補充問題

問題

以下の文章は、「標準生命表2018の作成過程(日本アクチュアリー会」を参考に当サイトの著者が執筆したものです。

空欄に入る言葉を答えなさい(空欄をタップすると解答が表示されます)。

粗死亡率の決定・若年齢部分の補整

基礎データは、生命保険協会が取りまとめた有診査・男女別の契約データ(経過年数30年以下)を用いた。観察年度はの影響が大きい2010観察年度を除き、直近の3観察年度(2008, 2009, 2011)とした。ただし、若年齢層・高年齢層については標本数確保のため2005–2009, 2011 の6観察年度を用いた(若年齢層:有無診査合計、高年齢層:有診査)。さらに、若年齢層の粗死亡率について信頼性検証を行い、男子12歳以下・女子15歳以下の粗死亡率をに置き換えた。

選択効果の排除(截断)については、経過年数ごとに年齢・性別で截断年数を設定し、截断年数の上限を年とした(截断後の残存契約件数が概ね50%となるように設定)。標準生命表2007では上限年を用いていたが、近年の実績を踏まえ変更している。

なお、標準生命表2018はを含む死亡率として作成されており、この点は標準生命表2007と共通している。

死亡率改善の反映

基礎データの観察年度以降に生じた国民死亡率の改善を、標準生命表の適用年まで反映し、補正前死亡率とした。

具体的には、観察年度から国民死亡率の実績が判明している2015年までの5年間の年平均改善率を男性 %、女性 %、国民死亡率の実績が判明していない2015年から2018年までの3年間の年平均改善率を国立社会保障・人口問題研究所(将来推計人口)を踏まえ、男女とも %と推計して適用した。

第一次補整

「単年度のブレへの対応」、「」、「将来の死亡率変動への対応」の観点から、補正前死亡率に対し、将来の経験が変動予測を超える確率がとなるよう安全割増を上乗せする補整を行った。ただし年齢間で極端な補整幅差が生じるのを避けるため、補整後死亡率の上限は補正前死亡率の%とした。

なお、変動予測に用いる想定保有件数(標準的会社の規模)は、標準生命表2007の男女各400万件想定から、直近の業界契約件数を踏まえ男女各万件想定へと見直されている。

第二次補整

粗死亡率曲線から偶然変動を除去し、年齢曲線をできるだけ滑らかにするために、による平滑化を適用した。この手法は元の粗死亡率の特徴を保持しつつノイズ除去できる利点があるため採用された。

第三次補整

高年齢では契約数が不足し実測が不安定となるため、に基づき高年齢側を補外した。接続年齢は経過契約件数が概ね10万件を下回る年齢を基準に、男女とも歳とした。

なお、本算式における定数の決定は、標準生命表2018では従来の King–Hardy 法を用いず、国民死亡率と同様ににより推計している。

水準

死亡率の値や死亡率をもとに計算した保険料を解答させる問題が出題されています。代表的な年齢の死亡率の水準は覚えておくといいでしょう。